映画のレビューはあまりしない。
というか初めてかもしれない。
前評判が良かったので見に行った。
救いのない映画。陰鬱な映画。誰でもがジョーカーになりうる。
そんな評判を目にして耳にして、興味がわいて、見に行った。
バットマンの映画は見ていない。
つまりは、この映画を語る資格のようなものがあるとしたら、私にはおそらく、ない。
率直な感想。
映像は美しいし、描かれている世界も非常にわかりやすい。
印象的に登場する階段も、ジョーカーになる前は登り、ジョーカーになった時にしか下っていくシーンはなく、とてもわかりやすい比喩になっているように思った。
スタンダードな曲が多く使われていて、これもわかりやすく逆説的な使い方がされていて、心理的な息苦しさを演出するのだが、それを現代的な効果音がチープなものにしてしまっているように感じた。
この主人公は結構満たされていると思う。
救いはあるし、陰鬱でもない。
それが妄想であっても、現実であっても。