【ウィキペディア】出典のつけ方(初級編)
ウィキペディアの編集は大きく分けて、ふたつの考え方を切り替えてやる必要があります。
ひとつは地の文をどんどん書いていくこと。資料を積み上げて自分の中で咀嚼した文章を書き、どの資料・文献を参考にしたか併記する。いわゆるWritingの作業。
もうひとつは資料などをどのような形でウィキペディア上に記述するかという、Editingの作業。
他にもページの見栄えを含めたデザイナー的な要素も必要になるときがありますが、そこはまたそれで。
そんなわけで今回は、めんどくさい出典タグ付けを簡単にやりましょうというお話。
出典のつけ方
出典をつける作業は、地の文を書くこととは別の慣れが必要です。
例えばウィキペディア日本語版の「飴細工」の記事の中のこの文章。
江戸時代に始まった飴細工は「飴の鳥」とも呼ばれた。鳥を主に作ったからだといわれる。
には、記事の中身を見ると
<ref>{{Cite book|和書|title=サライ1993年第15号|publisher=小学館|year=1993|page=42}}</ref>。
という出典タグがついています。
つまり「小学館が発行しているサライ(という月刊誌)の1993年の15号の42ページを見るとこの文章の根拠が書いてあるよ」ということが示されています。
この呪文のようなタグを書くのって大変ですよね?
なので、これを簡単に作る方法をお教えします。
出典タグ生成サイト
↑のリンクをひらくと
このようなシンプルなインターフェースで、資料が何かを選んで、必要な個所を埋めだけで、下のスペースに呪文を生成してくれます。
こんな感じ。
できた呪文を、地の文のとこに貼り付ければOKです。
ビジュアルエディター
ウィキペディアには2種類の編集モードがあります。
『ソースを編集』というHTMLのような呪文を使うモードと、単に『編集』と書かれているビジュアルエディターです。
出来ることと得意なことに多少の違いはありますが、ここでは出典付けに絞って説明します。
ビジュアルエディターにも、上記の出典生成ページと同様の機能が実はあります。
上のメニューバーにある、「❝引用」というところを押すと、箱が出てきます。
ここに適宜記入することにより、呪文が作られます。
強力!
ビジュアルエディターはソースを編集してきた人からすると使いにくい、という声を聴くことがありますが、出典をつけるという作業ではとても強力です。
上の画像の中に「自動」「マニュアル」「再利用」とあります。
「自動」のタブを選んで、ISBNを入れれば、ざざざっとタグを生成してくれます。Web出典ならURLを入れると同様に生成してくれます。
情報に過不足がある場合は、一旦「挿入」をしてからカーソルを合わせ「編集」できます。
「再利用」は文中で複数回同じ出典を使うときに便利なモードで、それまでに入力している出典情報から選ぶだけという手軽さ。
レッツ腕試し
残念ながら、ウィキペディアできちんと出典がついているという記事は多くありません。方針では出典をつけることが決められているのに、編集ができるということ自体の手軽さが先に立ち、なかなか浸透していないようにも見えます。
そんななか、新規記事をバリバリ書いていくという道のほかに、既存の記事に出典をつけるというものがあります。
この作業は、編集に慣れるためにも良いですし、何よりも読者の知識の手掛かりにもなります。
イメージしてください。
今あなたが図書館にいるとします。
周りにはたくさんの本。
ウィキペディアの編集をちょっとやってみたいけど一人ではなかなか。
そんな時は海獺にメッセージする?
それも確かに良いアイデアではありますが、こちらのサイトをご覧ください。
これは、ウィキペディア日本語版の「要出典タグ」がついている箇所をランダムに提示してくれるサイトです。このサイトの日本語版は、空飛ぶウィキペディアンの太田さんが作ってくれました。
出典が見つけられそうなお題が出るまで「次!」ボタンを押して、出典がありそうなお題が出たら、図書館から資料を見つけてみましょう。
目当ての文献が見つかったら、「出典知ってる!」ボタンを押して、当該記事に飛びましょう。
あとは上のほうで説明した方法を使って、出典タグという呪文をつけてあげればOK。
投稿する前に「プレビュー」を何度も確認して、おかしくなってないか見ましょう。
なんかおかしくなってしまった・・・ときは海獺にメッセージを。
みんなが出典をつけていけば、ウィキペディアはもっとよいものになります。