Racco

ウィキペディアのこととか。

20170818 岡谷~松川村~長野

20170818の長野入りまで。

 

岡谷駅に着いたのは11:30くらい。

前回、1月に高遠にお邪魔した時は、高速バスで諏訪湖を右に見てググッと左に曲がった。

今回も上諏訪下諏訪と言う駅名があるので、右側に見えるのだろうと漠然と思っていたら(列車の座席は左側でした)いきなり窓の外に湖が見えて、ちょっとびっくり。

 

私の数少ない知識と小さな記憶では、諏訪湖というのは、南総里見八犬伝において犬坂毛野さんあたりがどうしたこうしたの場所でございますが、これを共有できる方はあまりいらっしゃらないかもでございます。

 

岡谷駅に着くとにこやかに松川村図書館館長の棟田”恋愛禁止”聖子さまが、改札のとことで手を振ってくださる。

そうなんです。今日の第一の目的は、イルフ童画館で「チェコの絵本をめぐる旅展」を見るためなのです。

展示の中には「どうぶつたちがねむるとき」の扉絵を含む多くの原画が展示されていることもあって、お誘いいただいたというわけです。

 

 

駅からイルフまでは歩いて6分。それでも「信州の人間はすぐ近くでも車を使う」と棟田さんがおっしゃるので、車で向かいます。

イルフは武井武雄さんという「童画」家さんのゆかりの美術館(童画館)で、武井さんの常設展示と、モーリス・センダックさんの常設展示があります。入り口の壁には「有山参上!」とスプレーで書かれているようなことはなく、でもチケット売り場の前にジオラマのようなセンダックさんのキャラクターたちの展示がありました。

 

松川村図書館の館長とウィキペディアンは「どうしてチェコには絵本が多くて盛んなんだろうねふしぎだねぇ」と健康のために知識ゼロを推進しています的な会話をしながら、絵を見て回ります。

 

実はゆっくりとのんびりと絵を見ている時間はありそうでない本日のスケジュール。棟田さんの車で11:30岡谷⇒松川村⇒長野着18:00という移動の予定です。岡谷⇒長野間は100キロくらい?

 

なので、鑑賞もそこそこにおみやげかって次行くべ、なのです。

それでもウィキペディア関連のイベントであちこちにお邪魔するときには、日程や時間的にタイトなこともあり観光はほとんどできないので、こうやって少しでもみられるのは嬉しい限り。

 

ミュージアムショップには今回展示のチェコのグッズはなく、ラッコもいません。それでも武井さんとセンダックさんのクリアファイルを買い(クリアファイルはいくつあってもいいよね)棟田さんは女の子らしくマステかなんかを選んで次の目的地へ。

 

翌日のWikipediaLIB@信州#02【小諸編】では、市立岡谷図書館が編集対象になっていることを事前に教えていただいていたので、しかもその時の時点では岡谷図書館の記事はなく新規作成対象だったため、主催者の県立長野図書館の小澤さんに連絡を取り、Lib参加者に岡谷の人はいるのか、もしいなければ写真を撮って行こうと思うと連絡。岡谷からの出席者はいないということで、小澤さんは気を利かせてくれて、松川村の館長とらっこが写真を撮りに行くよと、岡谷図書館に話を通してくださいました。(なんて怪しい)

 

イルフから市立岡谷図書館までは歩いて11分。車で向かいます。

12:40くらいに着。

 

同じ県内の図書館の館長が同行しているのと、県立の図書館からの連絡が入っているせいか、非常に歓迎され、古谷館長ともお会いすることができました。館長を始めスタッフの方に岡谷図書館の特徴を伺ったところ、「階段書庫」というワードをいただく。児童書コーナーの一部が扇状の階段になっていて、この日も数人の児童が階段に座って本を読んでいました。読書している児童たちはとてもリラックスしていて移動しそうにないので、特徴的な写真は断念。

 

非常に特徴的なコンクリートむき出しの支柱から鉄骨がこれまたむき出しで天井へと伸び、蛇の目傘のような放射線を描いて天井を走っています。

 

ひと通り撮影させていただいて、古谷館長に「明日19日、ウィキペディア日本語版上に市立岡谷図書館の項目ができるかもしれません。その時に本日撮影させていただいた画像が使われると思います」とお伝えして、またわたわたと移動を開始。13:00くらい?

 

長野自動車道に乗って1時間ほど車移動。車内では、明日の世界経済を考えるといったテーマで議論が交わされることもなく、この話はどこに行くんだろうと思って聞いていると、お子さんの自慢だったりする微笑ましい空気でございました。

 

松川村につき、さあ、ごはん。14:15.

青崎さんというドしんとしたか前のお店で天ざるをいただきます。オーダーを受けるお姉さんが伝票を書くのではなくて、スマホですいすいとやっていて、思わずすげーと言ってしまう海獺氏。美味でございました。野菜のてんぷらがおいしいねぇ。

 

少しずつ雲行きが怪しくなっていき、14:50

安曇野ちひろ美術館安曇野ちひろ公園につきました。

美術館の屋根は、遠くに見える山と勾配が合うように作られていて、内藤廣さんによる設計ですと、松川村図書館の館長さんがガイドしてくれます。

安曇野ちひろ公園は松川村の村営で、公園内にある安曇野ちひろ美術館いわさきちひろ記念事業団が運営しているという図式になっていて、ウィキペディア日本語版では美術館の記事はあって、公園は美術館の記事の飛ぶようになってます。分けて書いて、どちらにも参照しやすいようにしなくてはいけないかも。

 

f:id:RaccoWikipedia:20170822001249j:plain

窓際のトットちゃんにでてくるトモエ学園の電車の図書室と教室が再現されていて、外観写真も撮り(右上にちょうちょが写り込んでます)、電車の図書室のスタッフの御子柴さんに色々説明を聞く。とても可愛らしいおじょうさんであったために、棟田さんに「海獺はなんだか熱心に聞き過ぎである」と評価されるなど。

御子柴さんはウィキペディアにもとても興味を持っていただき、記事の充実を今後は手掛けてくださるかも。

 

となりには「トモエの講堂」が再現されていて、御子柴さんの案内でこちらでもお話を伺う。ここのスタッフさんも偉くきれいなおじょうさんで、よくよくお話を伺うと、なんと、いわさきちひろさんのお孫さんだという。ほえー。

 

ぽつりと、雨が降り出す。

 

急いで松川村図書館へ。15:45

これはもうオフレコでもなんでもなくなったと思うので書いちゃいますけど、図書館についた途端衝撃のニュースが。

 

「さっきまで、かんたさんがいらっしゃってました」

 

まあ、そんなこんなで松川村図書館の項目はまだウィキペディアにはないこともあって、それと19日のLibには棟田館長は出られないこともあって、記事を作るためにはどんな資料が必要かということを改めて打ち合わせる。館長も再度確認することで今後の広報の仕方や、広報結果のアーカイブなどを考え直す機会になったような。

児童書の充実具合がすごい。それと館長によれば一部の児童書が一般の書架に入ってることで、借りる人の年齢的なボーダーがなくなっていて面白い。

 

で、外は大雨。雨どいの排水が追い付かないほどの。

外観写真が撮れず。予定していた池田町の図書館にも行けず。

 

あいにくのお天気になってしまったけど、ちひろ公園も含めて、松川村は本当に良いところで、仕事さえあればこういうところでのんびりと暮らしたいなと思ったり。

 

天気はひどいけど16:00になろうとしているので、長野に向けて出発。長野までは55km。

 

道中、世界平和について熱い議論をするはずもなく、この話はどこに着地するのかなと思うと、長い長いダンナ自慢だったりするという。

 

雨の中、狭い山道に対向車に驚かされながら、付きましたよ長野駅。駅近くの予約していたホテルにチェックインだけして、県立長野図書館へ。雨は一時的に上がりました。

 

棟田館長に、夜大学勉強会を見てってくださいよーと言ってみたけれど、ダーリンが待っているから♡と言われましたとさ。

 

 

息つく間もなく、海獺氏はセッティングを開始。

 

棟田さん本当にありがとうございました。とても楽しく興味深く、半日一緒にいても、まったく息苦しくなく(笑)。またお会いしましょう。


2017/08/18県庁夜大学 公開講座 「あなたも作れる“Wikipedia”―ウィキペディアンといっしょに編集体験!―」レポート その2

さて、その2は、実際に今後ウィキペディア編集イベントを開催する予定がある方々の参考になるように、記録として書いておきたいと思います。

テーマは「2時間でウィキペディアウィキペディアの編集の説明+編集体験をするには?」

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開催が決まり、形ができてくる中で、事前に 小澤さんとメッセージでやり取りして、どのような形で進めていけば限られた時間の中で効果的に進めることができ、ウィキペディアの編集も体験してもらえるかのアイディアを出し合いました。

参加者は地元の方がほとんどなので、やはり地元に関連する記事の方が対象としては親しみがあるだろうし、自分事として取り組めるのではないかという小澤さんのアイディアで、当初は長野県庁https://ja.wikipedia.org/…/%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C%E5%B…
の記事を参照して、実情と違っているところ、特に組織図を確認し、資料をもとに修正をしていこうと思いました。【テーマの絞り込み】

しかしながら「長野県庁」の記事の現状は、ウィキペディア的にというか百科事典的ではなく、文章がほとんどありません。これであれば県庁のホームページを参照していただくほうが、情報としては役立つし、正確でしょう。
他の都道府県庁記事を見てみると、東京都庁は文章量こそ そこそこあるけれど出典があまりなく、ありていに言ってしまえば参考になるような百科事典的な「都道府県庁記事」は今のところないのではないかという印象を持ちました。

というのも、「都道府県庁記事」と「都道府県庁舎記事」は分けて書かれることになっているようであり、つまり、組織としての記事と、建物としての記事は、別になっています。(しかも長野県庁舎の記事はまだ作成されていないのです)

ウィキペディアン的には、箇条書きや組織図的なものが中心の、あまり文章がない記事を題材にして編集イベントをすると、参加者の方が「ウィキペディアではこういう書き方が普通なのかな?」という印象を強くしてしまうかもしれないので、もう少しほかの題材を考えてみようと提案。
とはいうものの地元に関する記事を題材にしたほうが、参加者の取っ付きはいいと思うし、力も入る。

いろいろ探しているうちに、ど真ん中の長野県の項目に行き当たりました。
10万バイト弱の、画像あり、表あり、図ありと盛りだくさんの記事ですが、出典として挙げられているのはわずか20。
参考文献として挙げられている書籍も2つ。
体裁こそ立派なものの”検証可能性”という意味ではちょっとどうなのだろう、という項目になっています。

私は文章部分をざーっと読んでいくと、冒頭に近い部分にこんな記述を見つけました。
”古代は、科野(しなの)と書いた”
へー、そうなんだ。知らなかったなー、と思ったものの、出典がありません。つまりこの情報を裏打ちするものが記載されていません。ウィキペディアン的には出典が欲しいところです。たとえ地元の人にとっては常識的な知識であったとしても。

小澤さんとのメッセージでのやり取りの中で「”古代は、科野(しなの)と書いた”みたいな、出典がなくて、ウィキペディア的には出典をつけてほしいところに出典をつけてもらう」という編集体験はどうだろうという話になり、小澤さんからは、県立図書館が持っている、あるいはアクセスできる文献情報が用意できる物ならば、それはいいかもという後押しをいただきました。
そして長野県の記事から、出典つけてほしい箇所をいくつかピックアップ。最終的に主にキーワードがあるもの10個に絞り込んでいきました。【テーマの絞り込み、時間短縮】

*「科野」
*「市制施行要件を満たす町」
*「世界で最も古い磨製石器
*「伊那県」
*「東洋のスイス」
*「信州サーモン」
*「長野都市ガスは東京ガスグループ」
*「陸の孤島
*「伊那ナンバー、南信州ナンバー、軽井沢ナンバー、佐久ナンバー」
*「14の発電所 南信北信の管理事務所」

これらの項目は、地元の方、ましてや県庁関係にお勤めの方からすると常識かもしれないし、実際に小澤さんからも「信州サーモン」というワードは親しみがあるので『そうか出典必要かー』のような反応もありました。そうなんです。信州サーモン、私は知らないし、本当にあるのですかみたいな素朴な疑問を浮かべた時、出典が欲しいのです。【出典はつけるべきだけど、優先順位は人によって異なる】

この時点で参加者は16人くらいになることはわかっていたので、では共同作業という側面もちょっとだけ加味して、2人1組の班を8組作ることにしました。分け方をどうするか? PCを持参しない方もいるので、班にひとりはPCを持ってきている人を優先していきましょう、アカウントを事前に作ってきた人と来ていない人を組み合わせましょう、など考えましたが、最終的には2人がけのテーブル8個に着席いただいたそのままで、行うことにしました。【時間の短縮】

さて、会場こそ図書館の中ですが、きちんと区画されたミーティングルームなどではなく、広い閲覧室の隅の方で、サンドイッチを食べながら、ゆったりした雰囲気でもあるので、もうすこしイベント的な楽しい工夫もあってもいいと思いました。
出典をつけてほしいなの10カ所を文章としてピックアップして、節の名称も併記して、ひとつひとつカードを作ることになり、10枚のカードが完成。これを編集セクションに入った時にトランプのように引いてもらって、どのテーマを担当することになったか読み上げていただく。参加者たちは何がなんだかわからないまま「さあ、カードを引きたまえ」です。【遊びの要素】

もう一つの懸念は”編集競合”です。ひとつの記事を複数の人が編集しようとすると、編集の競合が起きてしまい、せっかく書いたものが消えてしまうなどの不測の事態が起きるときがあります。なので編集タブを開くときは挙手していただいて、「ただいま編集中」のサインボードを掲げましょうという配慮も。

自己紹介も大事です。2人1組で班になり、編集は競合を避けるため用意ができた順番でやり、編集対象はカードをババ抜きのように引く。時間はない。だけど自己紹介大事だしやったほうがいい。いきなり自己紹介してくださいだと時間的にグダグダになる感じもある。
そこで。
いつもウィキペディアの説明で時間の許す限り紹介している
ウィキペディア#事実が重要 (日本語) Wikipedia#FactsMatter (ja)」
https://www.youtube.com/watch?v=Zc29DapZM5w
という動画があるのですが、それも見せたい。じっくり見てくれなくても、あの動画は何となく思考の切り替えに役に立つから。

そんなこんなの要素をみんな詰め込んで、スライドを作りました。
*ウィキペディアの理念・規模などはほんとに最低限
*ウィキペディアに載ってることは信用できるのか
*そもそも情報の信頼性ってどういうことなのか
*ではウィキペディアにはどのように記載されることで人々の役に立つか
*突然ですが自己紹介して!
*でも突然すぎるから、動画を見ながらちょっとゆったり考えて
*編集方針はたった3つだよ
*さあ、今日やることを説明するよっ
というような内容です。

スライド
https://www.slideshare.net/RaccoJawp1/20170818-78988640

成果は?
めでたく出典が8つ付きました。
長野県の版間の差分(今回のイベントの成果がわかるような差分、左の状態が右になった)
https://ja.wikipedia.org/w/index.php…

というわけで、実際には10分ほど押しましたけれども、事前準備を万端にすれば2時間というような仕事後の時間でも、ウィキペディアのことを体験し知っていただけるようなイベントが、うまいことで来たのではないかと自負しております。

条件と考察:
*ピックアップした対象の出典となるような情報源を、スーパー司書さんが的確に用意しておくこと
*編集競合はそれでも起き、記述が消えてしまうことがあったので、今回のように長野県ひとつの記事からではなく、バラバラの記事から出典つけポイントをピックアップしておくと、待ち時間がなく進行はスムーズ。
*ブックトラックにある資料のうち、どれを使っていいかわからない時は、司書さんのアドバイスがもらえる形式にしたので、ドヤ顔(個人の感想です)。
*編集作業が終わった後に、履歴表示や投稿記録画面の解説をし、情報が公開されたこと、誰がいつどんな編集をしたか記録が残ること等の実感を持ってもらう。編集箇所を再確認して、どのように画面に反映され[52]←のような数字をクリックすると書誌情報に飛び、書誌情報の左にある「^」←をクリックすると、該当の文章に飛ぶことなどを説明。
*実際の編集作業にかかっていただく前に、飴細工の項目に、文章と出典をリアルタイムで追加し、編集というものを確認してもらう。
https://ja.wikipedia.org/w/index.php…
*ピックアップネタが2つ余ってるのに気づいたかんたくんは「楽しそうなので僕もやってみよう」と思ったものの、願いはかなわず編集アドバイスにシフトしてくださいました。
*Asakuraさんの存在もとても頼もしかった。知ってる顔があると安心です。

実際の参加者の評価は、SHIPさんの方で後日取りまとめていただける動きがあるので、客観的評価が紹介できるようなら、またPOSTします。

今回のイベントの目的のひとつである「公共図書館の役割と県立図書館における県職員の存在の意味」 を〆の時にしっかりと発言した時の小澤さんの表情は、とてもとてもきりっとしていました。思わず参加者が姿勢を正して聞き入ったような気がします。

なので、私もそれを受けて、「このようにスムーズにイベントの進行ができたのは、この情報はこの文献にあるという知識にたどり着くための高い能力を持った、図書館司書の存在があるからである」と〆させていただきました。

参加者の皆さん、県立図書館の皆さん、途中で(安心して?)飲みに行った方々。本当にお疲れ様でした。

2017/08/18県庁夜大学 公開講座 「あなたも作れる“Wikipedia”―ウィキペディアンといっしょに編集体験!―」レポート その1

 

2017年8月18日の金曜日、SHIP(信州イノベーションプロジェクト)さんが主催する「県庁夜大学」という公開講座(公開ではない時もあるらしい)「あなたも作れる“Wikipedia”―ウィキペディアンといっしょに編集体験!―」というイベントの講師をしてきました。

Kumi Asakuraさんによるレポートはこちらですー
https://www.facebook.com/karacla/posts/495806464099845

その次の日の19日のイベントである「WikipediaLIB@信州#02【小諸編】」でも講師をするのですが、こちらはほかにもかんたくんやくさかさんが講師をなさるし、参加者の中にはさかおりさんやSwaneeさんもいらっしゃるので、(ウィキペディア的には)何とかなってしまう環境でもあります。でも18日のイベントには Asakuraさんが(刺客として?)来て下さるものの、県立図書館の 小澤さん槌賀さんと私だけでどーにかするという。

しかもだんだんと参加人数が増えて、16人+ギャラリーの規模になり、あらあらどうなることかしら。

 

今回の重要ポイントは:
*参加者は長野県庁などにお勤めの方々が中心
*小澤さんと同期の方が多いということだから、20代後半くらいの方たちかしら(ヨイショ)
*どちらかというと「普段使ってるウィキペディアってどういうものなのか」という興味で参加した方々が多いのかな
*とは言うものの金曜日の晩の仕事後の(大雨の)お疲れ様時間に、勉強会的なものに参加される方々なのだから、単なる興味本位以上の動機がある。
ウィキペディアの編集経験のある人は、ほとんどいない
*そしてそして何よりも、たった2時間で、ウィキペディアのこと、ウィキペディアの編集の決まり事の説明をし、編集体験もしてもらう。・・・しかもサンドイッチ食べながら。

 

当日、平賀館長とまっさえさんと吉本しゃちょうは高みの見物で、ちょこちょこ顔を出したり出さなんだり🤨かんたくんが来てくれることになったことが当日わかり、少しホッとする海獺であった。その2に続く

ウィキペディアのアカウント作成と利用者ページの説明スライド

ウィキペディアタウンを開催するときには、事前にアカウントを取っていただくご案内をすることが多いです。


その理由は:

1.当日作る時間がもったいない

2.イベント当日に同じ場所からアカウントを作る場合、ひとつのIPアドレスから一日に6個までしかアカウントが作れない
3.そもそも当日の会場からアカウントが作成できない状態になっている場合がある

などなどあるのですけども、参加希望の方に事前にお伝えするにしても、なかなか手順が難しいと感じる方もいるのではないかと。

それとともに、イベント内では利用者ページの機能や使い方などは、説明しないことが多いです。いろいろ後でいじってみてくださいねという感じです。

 

イベント後にいろいろやってみるという余地を残すことも大事なので一概には言えませんが、ちょっとしたガイドがあってもいいと思いました。

なにせウィキペディアのヘルプや方針、ガイドラインは、長年編集を続けている人でもどこにあるのかすぐにわからなかったり、存在を知らない文書があったりと、たどり着くまでに複雑この上ありません。

そんなわけでスライドを作りました。とさ。

www.slideshare.net

相模女子大の学生さんたちとウィキペディアの記事を加筆したよ

相模原市立図書館のメヂカラマブダチさん(仮名)から繋いでいただいたご縁で、相模女子大学の「図書館基礎特論」の授業にて、司書課程の3年生12人に向けて、「ネットリテラシーウィキペディア」についての講義を行い、宮原先生のご指導のもと、ワークショップとしてウィキペディア日本語版相模原市立図書館の記事を加筆してみました。

授業前の記事のお姿はこう。

相模原市立図書館 - Wikipedia 2017-05-25 19:58:09 の版。

定義文と全体の沿革の箇条書き、分館を含めた他の館の名称・・・あまり情報量は多くありません。これがどう変わるのかなぁ。

宮原先生は

1.司書課程と図書館との協働による地域活性化への貢献
2.学生の情報リテラシー能力(情報を取捨選択し、加工・編集して発信する能力)を高める

のふたつを到達目標としており、今回については地域活性化に一足飛びにつながらなくとも、自分たちが通っている大学がある市立図書館の情報を、ウィキペディアという百科事典に記載するにあたって、どのような資料をどのように収集していくのか。そしてもちろんウィキペディアへの記載方法なども含めて、90分の授業6回で(うち海獺が赴いたのは2回)どこまでできるだろうという大変興味深いものです。

相模原市立図書館という名称は相模原市にある私立の図書館の総称でもあり、淵野辺駅の近くにある図書館単体をもさす場合があってちょっと紛らわしいのですけれども(この辺も少しずつ加筆がされるでしょう)、今回は12人の学生さんが3班に分かれて、相模原チーム、相模大野チーム、橋本チームとして4人一組で加筆を行いました。

 

一回目の講義、90分の中で40分ほどの講義を行いました。

そのあとはワークショップ。

私からは、講義でのリテラシーの話の中で「ウィキペディア編集履歴が残るんだよ」ということ、それと基本的なウィキペディアの編集マークアップ、この項目を書くにあたって参考にすべき既存の図書館記事を紹介しました。

図書館のことを百科事典的に書く。
これは参考例がないとなかなか難しいものです。
図書館の成り立ちにドラマがあるとこんな風にも書けるよと

近江八幡市立図書館 - Wikipedia を紹介し、

3館がひとつの項目にあるよという同じ例として

丸亀市立図書館 - Wikipedia を紹介しました。
何を書けば百科事典的になるのか、それぞれの記事をよく読んで、見出しや構成を見て参考にしてくださいと。それと、非常に基本的な部分だけを試しに書いてアップして、一回目の講義を終えました。

中4週間で資料を集め、参考記事を読み込み、ウィキペディアの記法でローカルに書きためるという授業を行ったようです。

5週間後、海獺は再び相模女子大学を訪れ、学生さんがローカルで書いたものをいよいよアップしてみましょうという流れで、学生さんたちの疑問にリアルタイムで答えつつ、修正を加えながらアップ。とは言うもののやはり90分の授業の中では非常にタイトで、細かい体裁の部分はあとで海獺がやりますー、という風な終わり方。

その1週間後、私が少しだけ手を入れて、あとはこんな風にしてくれるといいなあと宮原先生に伝言をして、最後の授業で学生さんたちが編集を重ね、記事はこのように変化しました。

相模原市立図書館 - Wikipedia 2017-07-26 13:29:59の版

参考記事のようなどこか重厚な感じはまだ出ていないものの、3つの班の個性もあり、また百科事典的な書き方を理解して書いてくださったように思います。

かんたくんの感想が聞きたくて、現在進行でお願いしています(急いでない)。

学生さんたちからの感想も読ませていただき、私に対する感謝の言葉も頂いてうれしい限り。感想で特に目立ったのは、授業によって情報を発信する側としての責任感の変化について触れている方が多かったのと、ウィキペディアがどのように作られているかを考えたことがなかったので興味深かった、そしてウィキペディアを編集したという自慢ができるというものもありました。

まだ具体的ではないものの、宮原先生自身も大いに楽しんでくださったようで、今後も相模女子大ではウィキペディアを使った授業を行う予定があるそうです。
私もできる範囲でお手伝いできればと思っています。



共同作業は、リアルタイムだけではないと、改めて思えるお話

昨日(20170723)の甲府のイベントで執筆された「謝恩碑」。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%9D%E6%81%A9%E7%A2%91_(%E7%94%B2%E5%BA%9C%E5%B8%82)
は、本日もさかおりさんが引き続き手を入れています。
 
このようにイベントが終わったら記事は完成ということではなくて、以降もどんどん改良が重ねられていきます。
履歴はこんな感じです。
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E8%AC%9D%E6%81%A9%E7%A2%91_(%E7%94%B2%E5%BA%9C%E5%B8%82)&action=history
 
たぶんさかおりさんのことだから少し納得がいくことろまでは加筆ができるように昨日資料を借りて行ったのではないでしょうか。
 
さて、本日のさかおりさんの加筆で、甲府城天守台からのパノラマ画像が記事に追加されました。
謝恩碑がどんな地元の人にとって存在なのかということが、景色の面からとてもよくわかる画像です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%9D%E6%81%A9%E7%A2%91_(%E7%94%B2%E5%BA%9C%E5%B8%82)#/media/File:Panorama_from_site_of_Kofu_Castle_(South).JPG
 
この画像を撮影したのは「そらみみ」さんという方で、2014年3月に撮影した写真をウィキディア・コモンズにアップロードしてくださっており、そこからウィキディア日本語版の記事に呼び出されて表示されるという仕組みです。
 
昨日執筆された謝恩碑のトップに現在表示されている画像は、あらいしょうへいさんが昨日撮影したものです。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Shaonto_Tower_in_the_site_of_Kofu_Castle_20170723_4.jpg
 
昨日のイベントでの、オープニングセレモニーのテーマ紹介では、テーマのほかに画像があったほうが紹介するときに執筆者の方々のイメージがわきやすいと思い、簡単な概要と画像、アクセスと図書館甲府駅現地の位置関係を落とした地図を一枚にまとめて作成したのですが、作成時には当然あらいしょうへいさんによる謝恩碑の画像は存在していないので、「恩賜林」の記事に表示されていた画像を使用しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%A9%E8%B3%9C%E6%9E%97
この画像もまた「そらみみ」さんによる画像で、今回のパノラマ写真と同じ日に撮影されたもののようです。


そらみみさんは精力的に撮影画像をウィキディア・コモンズにアップしてくださっている方であるということが、投稿履歴からわかります。
https://commons.wikimedia.org/wiki/Special:Contributions/%E3%81%9D%E3%82%89%E3%81%BF%E3%81%BF
 
ウィキペディアへの関わり方は本当に様々で、いろんな視点から、それぞれの得意分野で、やりたいことをやれるという魅力があります。
 
いつからか投稿履歴には感謝ボタンがつくようになっています。編集をしていて、あるいは閲覧をしているときに、誰かのおかげで知識が得られるということを表現したくなったら、感謝ボタンを押してみてください。

 

「Citation Hunt」

https://tools.wmflabs.org/citationhunt/ja  太田 尚志 (Ota Takashi)さんがこのシステムにウィキペディア日本語版を追加するようご尽力してくださったのは少し前でした。  ウィキペディアの編集では、文章に出典をつけることが基本的な決まりごととして重要な方針となっています。
このシステムは、記事の中にある”{{要出典}}タグ” をランダムに表示し、出典をつけてみませんかと促すものです。  誰かの手によって「ここには出典が不足してるので、出典をつけてください」という印(タグ)がつけられている部分を抽出しているわけです。
そんなタグをつけるほど知りたいのならば、タグをつけたい人が自分で調べるなどすればいいのですけれども、まあなかなかそういうわけにもいかない事情があるのか、このタグがついたまま何年も経過しているものあります。  さて、今日「Citation Hunt」を見ていたら、「平和祈念像」(長崎県にあるもの)の記事中の
"平和祈念像のモデルはハッキリと特定されておらず、長崎県大村市(旧 東彼杵郡)に住んでいたこともある力士・プロレスラーの力道山とする説と、徳島県脇町出身で柔道・レスリング等の指導者であった吉田廣一(通称、「せんとうはん」)という説がある[要出典]。"
が表示されました。  より詳しく記事のソースを見ると、
{{要出典|date=2012年9月|title=力道山説、吉田廣一説、それぞれの出典をお願いします}}
と、書かれていましたので、さしあたってWeb上にこれらの説を記載している場所がないか探してみました。  気を付けたことは、ブログやSNS、質問サイトなどは出典に適さないということと、ウィキペディアに書かれていたことを参考にしているサイトではないことです。
後者は日付などで確認するのですが、なかなか難しい。ただし、今回の場合は、「このふたつの説がある」ということだけ示す根拠があればいいのですから、そこまで厳密な根拠が出典に求められるわけでもなく、”ないよりもあるほうがましである出典をつけること”は有効ではないかと考えました。 そんなわけで、こんな編集をしました。https://ja.wikipedia.org/w/index.php?diff=64491253&oldid=64404460 で、何が言いたいかと言いますと、
ウィキペディアの編集に慣れるために「Citation Hunt」
https://tools.wmflabs.org/citationhunt/jaWikipedia:出典を明記する」
https://ja.wikipedia.org/…/Wikipedia:%E5%87%BA%E5%85%B8%E3%…などを活用していただけると良いなーと