Racco

ウィキペディアのこととか。

【辞書と事典とウィキペディア】

3/7は水道橋の三省堂さんにて、JEPA 日本電子出版協会のレファレンス委員会にお邪魔して、ニッポニカの吉田兼一さんとのトークセッション的な催しを、ディジタルアシストの永田健児さんの司会で行いました。

 

参加されたのは辞書を作っている出版社の方々20名くらい。

 

ウィキペディアってなんだろなの話を、辞書を作っている人達向けにうんうん唸りながら作ったスライドでお送りしました。

 

辞書編纂者の飯間浩明さんのウィキペディアの項目に出典をつけるリアルタイム編集を見てもらったり、辞書とウィキペディアの語句による比較をしたり。

そのあとは、吉田さんによるニッポニカの説明。ウィキペディアとの比較もして頂きました。
※海獺の話を聞く度に仕事柄モヤモヤするとおっしゃってました(良い意味で)

 

そのあとはクイズグランプリ形式による、お題を引いてのトークセッションとなりました。

クイズグランプリ』を知ってる方? との問いに数名しか挙手されず。勢いよく手を挙げる海獺氏。
『では【項目の30】お願いします』と言うとお題が開いて、ニッポニカ、ウィキペディアのそれぞれのコメントをするトークセッション方式です。

 

たくさんの方の名刺を頂き、概ね皆さん喜んでいただけたような気がします。

 

その後の懇親会で特に印象に残ったのは、タブー視される情報の取り扱いについてのお話でした。

 

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さて、ただのレポートでは終わりません。

今回のスライドを作るにあたって、色々調べるうちに面白いトピックを見つけたので、こちらにも書いておきます。

 

舟を編む』などの監修でもお馴染みの飯間浩明さんは、三省堂国語辞典編集委員でもあります。

 

数年前の「すぎなみ大人塾 」という講座での、飯間さんの発言記録が残っておりhttp://www.chinoichiba.net/2017kouzapdf/iima171018.pdf、先日ラジオ出演された時にも話していたエピソードがあります。

 

三省堂国語辞典から「もう、この語句を調べる人はいないだろう」という判断により、版が変わる時に削除される語句があります。
もちろん新語も追加されるのですから、消えていく語句もあるわけです。

 

削除された中のひとつに『日本住血吸虫』がありました。

というわかる人にはわかる、ホー( ˙-˙ )ー のエピソード。

 

バイアスがかかったサンプルであるとお断りした上で、紹介しました。

 

ことばてんと、ことてんと、ウィキペディア
求められるもの、読まれるものは異なるという良い例として紹介しました。