「したがきペディア」

20180120にFacebookに投稿したもの

 

ウィキペディア編集の練習サイト「したがきペディア」を作っています。

「資料を集め、自身で文章を作成し、出典をつけて記述する」という体験を気軽に味わえるように、ほぼウィキペディアを編集するような感じで行える場所を目指しています。

ウィキペディアの機能がなるべく反映できるように、現在テンプレートの移植を行っています。いろいろなベータテストにご協力いただけるという方は、私宛にメッセージをください。
URLをお知らせします。

 


現状はアカウントを作成してもメインページ以外の閲覧すら制限がかかっていますので、アカウントを作成したら私にアカウント名をお知らせ下さい。正式公開後は別にアカウントをお取りいただくほうがベターだと思うので、ベータテスター的なアカウント名で十分です。アカウント作成回りの表示が一部おかしくなるようですが、何とか突破してみてください。正式公開は、1/28あたりを予定しています。以下ぶら下がりで、作成に関する能書きを述べます。 <なぜ作ったか>
ウィキペディアタウン」をはじめ、ウィキペディア編集イベントを開催したい方は多くなってきています。その際の障壁のひとつに「編集に対するハードルが高い」というものがあります。


イベント参加者個人の心理的なハードルもありますが、主催する側にも「イベントによってウィキペディアに迷惑がかかる(ような状態を見せられる)」、「主催者側が責任を感じてしまったり、責任を感じさせるようなことを指摘されたりする」という不安要素があります。払拭できるような方法はないかと考えていました。

 

このサイトでは、学校の授業など、継続的なカリキュラムとしてウィキペディア編集を扱うとき、主催者側がコントロールできる環境で、参加者が時間の制約を受けずに編集を進めることができます。直接ウィキペディアに書き込まないので、失敗を恐れずにじっくり取り組むことができます。

 

さらに、ウィキペディア編集イベントを開催したいが、すぐに講師を呼べるような環境が整っていない、インフラ面、予算面、開催規模、周りへの理解などなど、いろいろな要素でなかなか実現にこぎつけられない場合でも、このサイトを活用することで、クリアできる部分があると思います。 通常のウィキペディアタウンでは、集まった参加者たちがグループごとに編集し、記事がアップロードされていく達成感を現場で味わいます。自然発生的に拍手が起きることも多く、まさにオフライン編集イベントの醍醐味です。そこでは編集上のトラブルが起きないようにウィキペディアンがチェックやアドバイスをすることができます。

 

オンラインによるイベントをイメージしたとき、参加者がウィキペディアをリアルタイムで編集し始めると、それをチェックするにはそれなりの設備や装置などの条件が必要です。この練習用サイトならば、参加者が地理的に散らばっていても、編集上のトラブルを気にせずに進めていくことができます。また、ある程度練習サイトで記事ができてきたら、ウィキペディアにアップすることによって達成感もそれなりに得られるのではないかと思います。

 

講師によるウィキペディアに関するレクチャーを動画配信で遠隔地から行い、編集ワークショップは練習用サイトで行えば、実際に人が集まらなくてもイベントとして成立するのではないかと思っています。
もちろん、ウィキペディアに詳しい人間がイベント現場にいるにこしたことはないので、あくまでもこのサイトを使ってこんなことができるという例のひとつとして記します。 さて、ウィキペディアには個人用の下書きページがあります。
あくまでウィキペディア上なので著作権侵害案件などが発生した場合、ウィキペディアの決まりごとの中で対応と処理がなされます。言ってしまえばウィキペディアの誰かの手を煩わせることになります。

 

原則的にこの練習用のサイトは登録をしない人には記事は見られず、編集することもできないという制限を掛けます。非公開なので、たとえ著作権侵害のような案件が発生しても、これはなぜいけないかということを編集者に説明しながらゆっくりと対処することになるでしょう。

単純にウィキペディアの編集を気軽に練習したいという人に対しても、このサイトは機能します。主催したいけどその前に自分自身でも少し編集に慣れてみたい方もどうぞお使いください。

 

<波及効果>
実際に記事を書き進めても、ウィキペディア的には受け入れられない題材と判断されるケースはあります。そんなときの情報の一時保管所としても使用できます。
ウィキペディアタウンのようなイベントで、地域に根差した情報が、資料を使って百科事典的な体裁で書かれ、記録されることで、地域情報wikiのようなプロジェクトにもつながりやすいでしょう。

 

ウィキペディアンの方々へ>
ウィキペディアの編集に慣れている人たちにお願いがあります。
趣旨に賛同いただけるならば、良きアドバイザーとして参加してください。
各権限は申請していただければ付与いたします。
また技術面で詳しい方は、(すべての機能は必要ないものの)必要に応じてあったほうがいい機能を(特にテンプレートの展開に関すること)を整備してほしいのです。

 

<面白そうだと思ってくださる皆さんへ>
自由にお使いください。
このサイトをどう活用するか、どんな可能性があるかは、それぞれの立場や目的で変わってくるでしょう。

ウィキペディアでの「鰹節の硬さ」のこと ”ギネスブックとモース硬度”

本年もよろしくお願いします。

ツイッターでは新年早々、鰹節の硬さが話題になりました。

こちら

togetter.comとか、こちら

www.youtube.comあたりが発端なのかなと推測されます(よくわからない)。

ここで人々の興味を引いたのは、
*世界一硬い食べ物としてギネスブックに載っている

*モース硬度は7

等の情報です。

 このツイートは1万くらいの反応があったので、ここから広がっていったのかもしれません。


まず「モース硬度」について追っていきましょう。

ウィキペディア日本語版の「鰹節」には

ギネスブックと鰹節
鰹節のモース硬度は7.0~8.0とされて、世界一硬い食品としてギネスブックに載っている[18][19]。

 と、2017-04-12T23:44:35時点における版 において加筆されています。

「鰹節」の版間の差分 - Wikipedia 
実は、出典のリンクは全く関係のないURLを示しており、モース硬度についての出典を示してはいません。

どこが発端なのかを調べてくださった方がいます。

ちなみに「”鰹節” ”モース硬度”」で2011年以前を検索しても、なかなか思うようなものにはヒットしません。

 実際の書籍ではこの本に

books.google.co.jp

モース硬度のことが書かれています。2016年12月の本です。


さて、モース硬度とはざっくりいうと、物質同士を互いに傷つけあったときにどっちが硬いかを相対的に示した数値のことで、「ひっかき傷をつけたほうが勝ち」というものです。
これもざっくりなんですが、フィールドワークなどで専用の機材がない時に、採取した試料の硬さをその場で調べて同定するための目安にも使われるそうです。
相対値なので、7と8では一段階違うだけだけれど、絶対的な数値では6と7の一段階とは大きく違うかもしれないということです。
つまり、クラスの10人を背の低い順に並べたとき、5人までは150cm台で、6人目から170cm以上になっても4と5、5と6は一段階しか違わないよねってことです。


ツイッター上の

 

 

こういった流れを踏まえて、私にとっての結論から言いますと、山猫だぶさんの実験でも明らかなように7はあり得ないということになります。単純に本当に7ならば、鰹節は家庭にあるものではおいそれとは削れません。どんな鰹節を想定しているのかわからないので、何が正確かはわからないものの、鰹節削り器でもガラス片でも削れるわけですから。

といったわけで、ウィキペディア的にも出典が上記の書籍だけだと心もとないので、モース硬度についての記述は除去しました。
これは明らかに誤りであろうという記述をウィキペディアが広めてしまうということについて、少し心が痛いという気持ちからです。
もちろん、上記書籍を出典にして記述を再度する方がいるかもしれませんが。それもまたウィキペディアなので、その時はどういう記述が適切かを話し合っていくしかないでしょう。

さしあたって、モース硬度に関するウィキペディアの記述は、除去しましたということで。
「鰹節」の版間の差分 - Wikipedia


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次に「世界一硬い食べ物としてギネスブックに載っている」という記述です。
2007年にはYahoo知恵袋に

世界一堅い食材とは? - 鰹節です。ギネスブックにも、世界一硬い食品として登... - Yahoo!知恵袋

としてアンサーされています。
また全く時系列的には逆なのですが、2016年9月に以下の記事があり

style.nikkei.com

 かつお節は「最も硬い食材」としてギネス登録した。

との記述があります。いつ登録したかはこの記事ではわかりません。

たくさんの方のお時間をいただいて、ギネスブックそのものに記載があるかどうかの検証をしたところ、現時点で記載は見つかっていません。
また 

Home | Guinness World Records で検索しても、それらしいものは見当たりません。

そうするとウィキペディア的には、

katsuokoubou.com等のサイトでギネスブックに載っていると記載され、出典として挙げられている以上、「ギネスブックには載っていない」ということを確認できる出典がないと、この記述がいくら怪しくても除去できないという判断をするのがまずは適切かと思い、そのままにしてあります。忸怩たる思いです。えいやっと除去してもいいのかもしれませんけれども、これはいわば「悪魔の証明」にも近い話です。

より確実な出典を求めるために、ギネスブックのどこに載っているかはっきりするまでコメントアウトするなどの対応もあるかもしれません。

ギネスブックという括りではなく「世界一硬い食べ物」という記述を探してみると、2007年4月に書かれたYahoo知恵袋の

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

出典として挙げられているこのサイトに行き当たります。
つまり2007年の4月以前に書かれているということになります。

www2u.biglobe.ne.jp

このコラムの出典としての「発酵は力なり―食と人類の知恵 」
 

calil.jp


の記述を検証するという作業が残っていますが、まだ手元にはなく、猫がひざに乗ってきたので今日はここまで・・・。





 

総合展のまとめというかレポート&最近の雑感。

昨年初めて図書館総合展にお邪魔して、いろいろな方に出会い、今年は何かできたらと思っていました。

そんな時にアカデミックリソースガイド社さんのブースの空き時間に持込企画ができるというお知らせを拝見し、「ウィキペディアタウンのことを図書館関係者の方々に向けて説明するのはどうだろうか」の企画会議が海獺の脳内で行われ、まずはコンタクトを取ってみようと思い 野原 海明 (Mia Nohara) さんに相談。8/14のことでした。
仕事の都合上9日しか総合展に行かれないので、9日で開いている時間をということで話は進み、16:05からの20分ほどをいただける運びになりました。
本当に感謝感謝です。ありがとうございます。

その後ウィキペディアタウンはLOYの2次選考を通過するなどの動きはあったようですが、そちらについては私は何がなんだかよくわかっていないので、そういう賞があって最終選考に残ることは光栄だなぁと思いつつ、私は私ができることを地道に進めていくことにしました。

今年もあちこちいろいろなところでウィキペディアのことやウィキペディアタウンのことをお話する機会をいただきました。
最近では本業はなんなのかよく聞かれるようになりましたが、教育関係でもコンサル業でも出版でもITでもありません。

ウィキペディアに関する活動は生業とは全く分けていて、ウィキペディアウィキペディアタウンでの活動は、本業とは全く関係なく活動を続けてもメリットはなにひとつありません。名前も海獺で通させていただいています。
そんな中でも、総合展のような機会では「ウィキペディアの海獺」という名前が局地的に知られてきているようで、「あーあー!」と言われることもありますし「お噂はかねがね」などのお言葉をいただくときがあり、これはウィキペディアに関する地道な活動だけで知られ、信頼されつつあるのだなということかもしれないので、本当にうれしい限りです。
「あの会社のあの役職のあの人だから」というわけでない評価って、なかなかいただけることが少ないですよね。


さて、今回は来場されている方はほとんど図書館関係の方や興味のある方だろうということで、20分に絞り込んで特化してスライドを作りました。
スライドはこちら
https://www.slideshare.net/RaccoJawp1/20171109-81730222
スライドには、ウィキペディアの理念などの本来はお話するほうがいい部分を大胆にカットしてあります。

ブースをお借りし、人に聞いてもらい、20分で持って帰ってもらいたいものがあるので、チラシも作りました。

チラシ表
https://www.slideshare.net/RaccoJawp1/ss-81850399
もし聞いていく時間がなくても、端的にウィキペディアウィキペディアタウンがパッと見て理解できるように&こういうことをやるよと。

チラシ裏
https://www.slideshare.net/RaccoJawp1/ss-81850375
話を聞いてくださっても、「ふーん」で終わってしまってはつまらないので、裏にはウィキペディアタウンを知ってもらうためのリンク集を作りました。紙ベースなので短縮URLQRコードをつけてみました。当日のスライドのURLも記載しました。

これらは「ウィキペディアタウンの予定はどこで見ればわかるか把握できたけれども、周りを巻き込んでいくには? 開催にはどんな用意が? 過去事例は?」等の疑問がわいたときに、迷子にならないようにという配慮からです。
話は前後しますが、LOYの発表は前日の8日に行われたようで、タイミング的に興味を持った方が「ウィキペディアタウンって良く聞くけどなんだろう?」という疑問がわきやすい流れになったように思います。

少しでも多くの人に来てもらいたかったと思ってはいたものの、たとえ2~3人でもちゃんと届けようと準備をしましたし、とても暑かったですが、ネズミのかぶりものを改造して作ったラッコのつもりの帽子と、それに色を合わせたフリースを着て、ちょっとでも注目を集めようと思っていました。

「海獺さんってなんでそこまでやるの?」
ってこないだある方にも聞かれましたが、趣味だからです。

明るくファンキーにふるまってはおりますが、飲み会などは積極的に辞退するほうですし、お酒が入った方も実はすごく苦手です。


まあそんなことはさておき、思っていた以上にたくさんの方が来てくださいました。私の話を以前聞いたことがある方もいらっしゃいましたが、御新規さんも多く、お話が終わってからも多くの方とご挨拶をさせていただきました。「よかったよー」という声もいただけました。
自分の中では大成功だと思っています。うん。

昨日のうちにスライドのViewは100を超えているので、配布物も役に立ったかなと思っています。

また、使った資料をどんどん公開することで(大半はあまり代わり映えはしないものの、聞いてくださる方によって微妙に調整しているつもりです)、どこかで誰かがツールとして使ってくださったり、役にたてればと思っています。


来てくださった方々に感謝するとともに、快くスペースと時間を提供してくださったアカデミックリソースガイド社の皆様。チラシ配布などを手伝ってくださったつかささん、スライドで紹介した「千住葱」に対してご尽力くださったスワニーさんや丸善雄松堂さんに感謝いたします。予定では午後は帰っちゃうかもしれなかった理子様にも特別な感謝を。

さて、今年のウィキペディア関連の予定はもうこれで終わりで、ありがたいことに来年もお話をいただいているものがちらほらありますが、まだ日付が決定しているものはありません。

私の不徳の致すところもあり、なかなか楽しく動けない状況であることをご存じの方もいらっしゃると思います。
この件について私からは何も話しませんが、一点だけ、お気を使わせてしまっていることに対しては本当に申し訳なく思っています。

上記したように、私のウィキペディアに関する活動は、私が趣味でやっているものです。きまぐれにいつ辞めてしまっても、実生活にはダメージはありません。続けていてもお金が儲かるわけでもありません。

しかしながら、今後も私でお役にたてるところは出向いていこうと思っております。楽しくできるようなことや、楽しくお手伝いできることには積極的に動いていこう、できることを楽しくやろうと思っております。

よろしくお願い致します。

福岡巡業 その5 九州国際大学での講義とワークショップ

このレポートは実務的な面を重視して書きます。

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与えられた時間:最大で90分+90分。途中休憩をはさむ。

対象:九州国際大学 現代ビジネス学部1年生 60名。

場所:図書館2階 ラーニングコモンズ 図の右下部分。
ただし、ホールではないので実際には柱があって見通しがいいわけではないのです。

各階案内 2F – 九州国際大学 Kyushu International University

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環境:今回はPC持込なし。設備の使用もなし。

協力:図書館司書さんの協力が得られるかどうか不明。

メールや実際の打ち合わせからあらかじめ想像&わかったこと:
(失礼な表現を含みますがごめんなさい)
1.どうやら学生さんたちはあまり図書館での調べ物にはなじみがないこと
2.60名がウィキペディアスマホで編集するのは大きなリスクがあること
3.ウィキペディアの編集についてある程度分かってる人が私だけであること
4.先生方も具体的にどんな成果を期待しているかはっきりしていないこと
5.「現代ビジネス学部」自体が今年4月からの新設学部であること[1]
6.カリキュラムとしては「プラン&プラクティスⅠ」であること
7.どうも担当の先生たちもカリキュラムをどうしていこうか試行錯誤であること

先日のブログにも書いたような、事務局長が「なんでウィキペディアをコピペしてはいけないのか、みたいなことだけでもわかってもらえたらありがたいです」とおっしゃっていたのも印象に残りました。


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いろいろ考えた末に:
1.講義は福岡大学で使用したスライドをベースに、1年生向けにアレンジ。ワークショップにつながるような話の内容にシフト。

www.slideshare.net

 

 

2.ワークショップは「夜大学方式(小澤スペシャル)」と勝手に命名している、ウィキペディア日本語版にある既存の地元記事から出典が不足している部分をピックアップして、図書館にある文献から出典となる記述を探す方式。
今回は52のお題を抽出しました。
2017九州国際大学ワークショップお題

あらかじめ大学側にお渡しし、該当の文献を準備する時間がなければ講義を短くして調整。

 

3.受講者は60人の学生さんなので、ひとりひとつの課題ではなく、何人かでグループを作ってもらい、これも状況に合わせて2人1チームから4人1チームまで、何人で組んでもらうか様子を見てその場で調整。

4.ウィキペディアに直接結果を書くにはスマホを使用するしかないが、そのチェックが不可能なので、こちらで用意したワークシートに典拠を記入してもらう。
(ワークシート作成には、ウィキペディアを通じて知り合いになることができた何人かの司書の方に相談して作成しました。この場を借りてお礼を申し上げます)

ワークシート と ワークシート記入例 

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準備とイメージは出来ました。あとは、やるだけ。
 
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当日。宇都宮事務局長さんが出迎えてくれました。天気もよし。

この日は結構人が多くて、何事だろうと思っていたら
「今日、オープンキャンパスなんです。すっかり忘れてました。わっはっは」という豪快なお答え。
「えっ。するとキャンパスツアーとかありますよね」
「ああ、だいじょうぶです。図書館はツアーから外しました」
ウィキペディアの海獺としてはむしろ受験志望の人たちにも様子を見てもらうのも面白いかもと思ったのですけども、私の講義でツアーから図書館を外してもいいものなのかと思ったりも。

図書館を訪れると、図書館の事務室長さんともごあいさつできました。
おお。ブックトラックには文献資料が用意されているではありませんか。
ややっ。昨日お会いした前館長の島浦さんも筑紫女学園大学の渡辺副学長もいらっしゃいます。現代ビジネス学部の副学部長の松井教授を始めサポートしてくださる教員の方々もスタンバイしてくださっています。現館長の伊東さんにもご挨拶ができました。

文献の用意はぎりぎりまで続いていて、52のお題のうち、この図書館では出典が見つからなかったお題をチェックします。
プロジェクターを設営して、準備はOK。

「本日、授業で使うためラーニングコモンズは使用できません」と書かれたホワイトボードに早くも落書きがされているのが、ちょっと不安。

学生さんたちが集まってきて、紹介を受け、講義は始まります。
配布資料は講義の後にしました。気が散ってしまうかなと思ったので。

講義では、ネットでこういうことをすると、こうなっちゃうよの話。情報の活用能力を意識していかないと3.4年生になって困ったり、差がついたりするよの話。ウィキペディアがどうやって運営されていて、記事は誰がどんな気持ちで作られているかの話。オープンデータに関する本当に入口の部分だけの話。

そして「けものフレンズ」の話。
けものフレンズというアニメがございまして、私はアニメには全く疎いのですけれども大層評判になったこともあり再放送がされるので全部録画して見てみました。
全12話のうち半分は、サーバルさんという耳が大きな女の子(?)が、主人公である「かばんちゃん」が何の動物なのかを調べるために「図書館」を目指すという話です。多少ネタバレになりますが、その世界の中ではどうやら人間と動物のハイブリッドが生息しており、唯一の敵であるセルリアンにつかまってしまうと、人間としての記憶を消されて野生動物になってしまうということらしいです(認識が間違ってたらごめんなさい)。

つまり、インターネットがない時代に、調べ物をするならば「図書館」に行けということ。しっかり情報をアーカイヴしないと情報そのものが残らずに「ないもの」になってしまうかもしれないこと。「記録が残らなかった出来事」は「なかった出来事」になってしまうかもしれず、今後は「検索にひっからない情報」は「ない情報」となってしまうかもしれないこと。というような話に絡めました。

先生方も興味深く聞いてくれています。

さてさて、講義の終わりの方まで、ワークショップの内容は学生さんたちには明かしていません。

ここまでにウィキペディアに載っている情報は、出典を伴っていなければ信頼性があいまいであるという話を繰り返しました。それを踏まえて行けば、このワークショップの意味合いがわかってくれるだろうと信じて。

44枚のスライドの43枚目。

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「はーい、3人一組になって。大学生なんだからとっとと」
「3人一組で課題をやるから、外から見てこの3人がチームだとわかるように座って
「リーダーを決めて。このワークショップの間は、リーダーのことは ”リーダー” と呼んでね」
           52のお題のリストとワークシートを配布。
「リーダーはこれからおれがテーブルを回るので、トランプを引いて。トランプのマークと数字が指し示すお題の出典を、このブックトラックや図書館から探して」
(出典が見つからなかったお題に対応しているカードはあらかじめ抜いておきました)
「どーしても見つからなかったら、先生や司書さんにヘルプ。それまではチームで力を合わせて」
「このワークショップは、見つかりました、良かったですという成果よりも、調べていくプロセスの方が大事だから、ワークシートに書かれていることをよく読んで、考え方の流れを意識してね」

リーダーが決まったチームから休憩で、その後再開。

では、GO!!!

学生たちは思っていたよりも積極的に行動を開始します。
わらわらとブックトラックに人だかり。

先生たちも各チームの進行状況をチェックしてくださいます。
でも思ったよりも学生さんたちが自主的に動き、調べ始めているので、先生方にこういいました。
「さあ、先生たちもやりましょう」まだ、お題はたくさんあるし、ワークシートもあります。

先生を巻き込んだことで、対抗意識と一体感が増したように思いました。

講義の時間を少し短めにして、ワークショップの時間を多めに取り、早いチームは既にお題をクリア。「ありがとう! 完璧です! 」私は見つけてくれたお礼を言い、まだ時間があるけど他のお題にもチャレンジしてみるかどうか聞きます。積極的なチームがミッションをこなすのが早いのか一番頑張ったチームはお題を3つこなしてくれました。
先生のひとりが言いました。
「うちの学生がこんなに真剣に本で調べ物をしているなんて初めて見るかもしれない」
先生たちもニコニコしながらワークシートに向き合っています。

学生さんたちにはなじみがないかもしれませんが、図書館の分類番号を書いてもらったり、お題のキーワードを意識してもらったり、書誌の記入例を意識してもらったりなども盛り込みながらのワークショップ。

海獺は全体の様子を見つつ、早くお題を提出してくれたチームのワークシートと出典となる文献をチェックし、リアルタイムでウィキペディアに出典を加筆します。
この時にプロジェクターの動きが気になっていた学生さんもして、なかなか鋭い。

ワークショップ後に「みんなが調べてくれたもののひとつをこうやって実際にウィキペディアに反映させました」といったときの「ほー」という低い声。

今回のワークシートはいったん大学側に全部お渡しし、先生たちが文献のチェックをしてくださる予定です。その後、それをもとにウィキペディアに反映させていただけるという流れになってほしいなぁ。


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日常的に見慣れているウィキペディアを素材として、地元のことを意識し、情報の正確性を確認しつつ、調べ物をする。そして、その先には百科事典としての外への貢献がある。なかなか有意義なワークショップになったかなと思います。

反省点は、地元の項目をお題にしたので、参考文献が同じお題もあり、他のチームが使ってる本待ち状態ができてしまったこと。チーム間で「それ終わったら貸してくれる?」というコミュニケーションをとるのも難しい部分があったようです。

今回のワークショップの利点は:

1.ネット環境がなくてもできる
2.参加者のネット慣れに依存することがなく調べ物学習が可能
3.講師側が、仮にウィキペディアに関する知識がなかったり人員的に少なかったりしても開催が可能
4.お題の絞り込みにより学習させたい対象のジャンルも絞れる
5.最終的にウィキペディアに反映ができ、成果を参加者に後日伝えられる
などです。

この方式であれば、人数にもさほど縛られず、中学生くらいから可能なのではないかなと思いました。

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海獺の福岡ミッションはこれですべて終わり。
先生たちも喜んでくれました。

でもでもなにより一番うれしかったのは、学生たちのミニッツペーパーです。
ワークショップ直後に、短く書いて提出するものなので、体裁よく書こうとかの紛れがなく、感情がストレートに出る気がします。
学生さんによってどこが印象に残ったのかが異なるところも興味深くて、これをもとに学生さんたちが互いにディスカッションしてほしいとさえ思います。それを横でニコニコ聞いていたい。

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以下は、ミニッツペーパーを画像データで送ってくださったので、それをもとに書き起こしたものです。赤い部分はなんだかとてもうれしいなと思った感想です。

 

171009 九州国際大学
ウィキペディアについて新たな発見があった感想
ウィキペディアについて知らないことが知れて良い経験になった。
ウィキペディアのお話が色々と聞けて初めて知ったことが多かった。
ウィキペディアは何気なく使用していたが、誰かがどこかで編集していて、その権利は自分にもあると知り、自分も編集して貢献しようと思った。
・身近にあるウィキペディアについて実際に中の人の話を聞ける貴重な機会だった。ウィキペディアに書いてあることを鵜呑みにせずに、自分で咀嚼して考えを持とうと思った。
ウィキペディアがどういったサイトなのか、信用できるものなのかを身をもって知ることができた。
ウィキペディアの元管理者の話を聞けることなどほとんどない貴重な経験をさせてもらった。
・私たちのグループは、門司港レトロ、小倉都心、黒崎副都心を中心としたまちづくり、九国大図書館の歴史についての資料を探して重要ページをまとめた。おかげでウィキペディアの項目に文献が加わり、有意義な時間になった。
ウィキペディアは使いやすいという印象があったが、それは多くの人が良いものを作ろうと協力したからだとわかった。

 

ウィキペディアを学んだことによって、気が付いたこと・今後のこと
・今回ウィキペディアについて大変詳しく学んだ。ウィキペディアを編集するのは誰でもできるが根拠をもってしなければいけないというのは知っているようで皆出来ていないものだと思う。今回の海獺さんの講演で学んだことをこれからに活かしていきたい。
ウィキペディア作成において出典がなければ信用されないことに驚き。その出典を探すことも大変な場合があると実感し、ネットに信用できる記事などを書くのはとても大変で難しいことなのだと知った。
ウィキペディアが個々の興味・関心・善意で編集された100%セルフサイトということを知ることができた。今後、ページ参照()が少ないページを改めていきたい。
ウィキペディアを愛用しているので今日の講義でたくさんの大切なことを学んだ。炎上されないように言葉を選びます。
・いつも便利だと感じているウィキペディアだが、信頼度はかなり低いということを改めて感じた。
ウィキペディアがボランティアで行われているサイトだったことを初めて知った。普段からよく利用しているので、間違った知識をそのまま覚えてしまっているのではないかと考えると少し不安になった。
ウィキペディアに自分たちでも簡単に書き込めることを知って驚いた。ウィキペディアには間違いも多いことを知って気を付けようと思った。


情報リテラシーの側面が印象に残った感想
ウィキペディアが不確かな情報であることは知っていた。けれど利用はしているから情報を正しく判断することを心掛けたい。とてもいい経験ができた。
・らっこさんの話を聞いて、ウィキペディアは100%信じるものではないということを学んだ。ネットでのマナーなども学べたので、ためになった。
・図書館などの本に比べてインターネットにある情報は信頼度が低いことは前から認識していたが、今回の話を聞いて改めて情報の取捨選択の大切さを実感した。これからは自分も正しい情報をウィキペディアを使って発信してみたいと思った。
ウィキペディアの信用性など、ネット上でのことが詳しく知れた。
ウィキペディアの情報を頼りにしていたことが多かったので、今回の話を聞いて掲載されている情報をうのみにするのではなく、どの本からの情報なのかを調べようと思った。
ウィキペディアの深いところまで知れたから、安全性、正確さなど、普段絶対に知れない部分まで理解することができた。インターネットがどういうものなのか少しは理解できた。
・ネットに書いてあるものは根拠があるものとして考えるのではなく、明記されてものでないと信じることはしてはいけないと改めて思った。また、自分で調べることもしないといけない。
・今まではネットで見た情報にただ目を通すだけだった。しかし今回のワークショップで、全く信用するわけではなくウィキペディアでは出典などを掘り下げて真偽を確かめていくことを学んだ。
・普段は気軽に閲覧しているサイト(ウィキペディア)が、本当の情報か、嘘の情報かまだ判明できていない内容のものがあるということがわかった。また、自分たちユーザーが、根拠のある検証できる内容に訂正したり書き込んだりしたいと思った。
ウィキペディアに書かれていることがすべて正しいというわけではないことを初めて知れたのでよかった。


〇調べるプロセスにまつわる感想
・本を探すのが思ったより大変だった。
・米町、魚町などの地名について学んだ。調べるのが思いのほか大変で疲れたが、勉強になった。
・城下町がどのように変わったのかを知る良い機会になった。
・本を探すのがとても難しかった。だけど舛添要一さんのことについてとても勉強になった。
・調べることの楽しさを実感することができた。
・実際に担当した課題についての裏付け情報を探すのはとても大変だった。いろいろな観点から書籍などを調べてみたが結局必要な情報を得ることができず、Webサイトの方で探すことになったので残念だった。
・何かの情報を得るために真実かどうか調べる過程が意外と楽しかった。
・チームで協力して完成させることができて嬉しかった。
・久しぶりに紙媒体のものを調べるために使ったが、これから調べることのためにも慣れていかなければと思った。
・今日の授業で、本を細かく読むことが難しく、普段体験していないことが体験できた。
・探して調べることは大変だったが、友達と協力しながら楽しくすることができた。
・今回調べものをして、久しぶりの調べものだったので楽しんでできた。
・図書館の様々なコーナーを探したが、カードのテーマに合った資料をなかなか見つけられず苦労した。結果的に探し出せたので良かった。
・出典を探すことはかなり時間がかかってしまったが、久しぶりに本を使った調べものができ、良い経験になった。


〇らっこさんについて
・なぜラッコってネームなんですか?
・先日に引き続き海獺さんの講義を聞くことができ、ウィキペディアについての知識がより深まった。資料集めの速度も上がり、とても有意義な時間を過ごすことができた。


〇その他
・普段では体験できないようなことができたので、とても楽しく勉強になった。これからレポートなどを書く上でとても良いことを聞けたと思う。


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そんなわけでお疲れ様でした >関係者の皆さま

この長いレポートが、読んでくださっている方の環境でも、ウィキペディアを利用したイベントの開催のきっかけになることを祈って。


福岡巡業 その4 [福智町の歴史・文化まち歩きプロジェクト~自分のチカラで世界中にタカラ発信!]

福岡県滞在4日目。10/8。

早朝、日向先生と坂ノ下さんを乗せた鳥越館長の車が私が泊まっているホテルの駐車場に着きました。
さあ、いよいよ今回の旅のメインイベントです。

福智町図書館・歴史資料館「ふくちのち」


このイベントは「福智町の歴史・文化まち歩きプロジェクト~自分のチカラで世界中にタカラ発信!」というタイトルで、またポスターが素晴らしい。 

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ガイダンスの会場はメインのワクワクワ広場です。
私が先にウィキペディアについての説明をして、そのあとに坂ノ下さんがオープンストリートマップの説明をして、どっちやりたいか決めて、現地にゴーという流れ。

合同でやることになったのは、私の希望でもありました。
ふくちのちでの大きなイベントとして位置付けるならば、スタッフさんは大変でしょうけれども、百科事典や地図だとかに限定せずに「発信すること」でまとめてやってみるのはどうだろうと思ったのです。

細かい経緯は省きますが、講師を含めて全員がそれで行きましょうということになり、綿密にスケジュールが組み立てられます、
結果的に現地にいる時間が多い方がいいオープンストリートマップチームは、ウィキペディアチームよりも30分現地滞在時間を長くし、編集時間を短くしました。現地で情報を吸い上げないことには進まないOSMと、資料がないと立ちいかないウィキペディアの特性を考慮したものです。

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成果発表までの時間は1時間短縮して、様子を見ながら延長の必要があればやるということに。この表ではまだ18時に成果発表ですが、17時から成果発表ということになりました。

このOSMとWPの現地調査・編集のスケジュールをずらして行うという作戦は、結論から言えばとても効果的でした。編集が初めてという方が多いイベントでは有効ではないでしょうか。

ガイダンスはいつもの感じ。40分くらいでまとめましたが早めに終わったかな。

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スタッフの葛西さんが撮影してくれたガイダンス中の写真。図書館スペースの真ん中でやっていることが良くわかります。
めっちゃ大きなスクリーンにスライドを映して説明。

20171008.ふくちのち スライド

スクリーン左下の魔法使いの扮装をして説明しているのが私でございます。

どうしてこんな扮装をしようと思ったかのひとつに、イベントとは関係なく来館した方々にも、ちょっとだけでも注目してもらえればいいなと。

 

坂ノ下さんの説明も終わり、何台かの車に分乗して、まずウィキペディアチームは「九州日立マクセル赤煉瓦記念館」へ向かいます。

この建物は1904年に建てられたもので三菱方城炭鉱坑務工作室でした。方城炭鉱についての知識や基本的な炭鉱のことを含めてガイドの中村さんが建物や作られた経緯などを楽しく(怖く)紹介してくれます。
参加者は大学生中心なので炭鉱についてはなじみがありません。たとえば「ボタ山」という語句。中村さんとしては知ってて当然の語句ですけれども、大学生には何のことかわからない人もいるので説明の途中で解説してもらいました。
「ボタ」は確かふくちのちの2階にも展示してあるのですけれど、あらかじめ見た人は少なそうです。
ボタ山 - Wikipedia  高さが100メートル以上のものもあったようです。

ウィキペディア日本語版の「方城炭鉱」の記事はほとんどが爆発事故のことで占められています。

方城炭鉱 - Wikipedia この項目も加筆が望まれます。

炭鉱での暮らしをうかがわせる、もともと浴場だった建物も案内していただき、そのあとは徒歩で伊方古墳へ。

そうそう、ガイドしてくださった中村さんはとてもダンディで、靴も乗ってる車(NSX?)もすごくかっこよくて。

伊方古墳でも古墳を説明するための用語や基礎知識を解説してもらい、なんと古墳の中にも入れるという貴重な体験ができました。私はと言えば沼津のウィキペディアタウンでのりまきさんや学芸員の方に古墳について聞いていたので、少しだけ知識がある気になっています。

ちなみにここまでずっと扮装をしたままです。

さあ、今日はこの二つの記事を書きますよっ
「九州日立マクセル赤煉瓦記念館」「伊方古墳」

オープンストリートマップチームの動きは、私にはよくわからないので他のレポートに譲ります。

お昼ごはんは、館内にあるカフェ「としょパン」のランチ。写真を撮り忘れましたっ。
さあ、お腹がいっぱいになったらレンガ、古墳どっちを編集するかを選んで、編集開始。古墳チームには元管理者のあの方がヘルプでつきますが、ここではどのように紹介していいかわからないのでしません。

さてさて、ふくちのちのスタッフのウィキペディアの方をメインで担当してくださった松尾さんは、どうやら当日を迎えてもなお不安だったそうです。昨年の11月にウィキペディアタウンは体験しているのですが、大掛かりなものではなかったらしく、イメージがわかなかった部分もあるようです。

今回は着々と記事の形になる姿をプロジェクターで映しながら、進行具合が誰からもよく見えるスタイルで行いました。

九州日立マクセル赤煉瓦記念館 - Wikipedia

伊方古墳 - Wikipedia

記事はこのような形になりました。
古墳や炭鉱に興味がある人? という問いかけに誰一人として手を挙げることがなかったのに、そのような立派な記事が。

作っている最中から、グーグルの検索上位にウィキペディアの項目が現れていくさまや、坂ノ下さんがオープンストリートマップへリンクを入れてくださったりとかの変化も含めて解説を伴っていくうちに、松尾さんの表情がどんどんとほっとしたものになって行ったようです。よかったよかった。

交流会は2階の一番奥のお部屋でお酒は抜きで。ここでもとしょパンとふくちのちのクッキングラボがフル回転でおいしそうな料理が並びます。おにぎりもあるっ。

私は、年齢が高めのテーブルにお邪魔して改めてご挨拶。
筑紫女学園大学の副学長の渡辺さんと、九州国際大学の現代ビジネス学部教授の島浦さん。

お二人は仲良しとのことで、お時間が合えば明日(10/9)の九州国際大学のワークショップにもぜひぜひというお話をしていたところ、島浦さんは九州国際大学の前図書館長であることがわかり、「いや、実はまだ明日図書館のスタッフさんがどの程度ご協力いただけるかが不明なのです」みたいな不安をお話してしまいました。いろいろ事情もあるのかなぁという感触はありましたが、はてさて。
お二人ともお忙しいので今日の明日で来てくださいねなんていうのもおこがましいのですが、今日のイベントにはとても興味を持ってくださったので、今度は教育現場で授業としてどう展開するかにも興味を持っていただきました。

健全に夜は更け、大学生の皆さんと写真撮影をしたり、心の中では今日が終わった安堵感と、明日の不安が募るものの、烏龍茶がおいしい。

さてさて、またもや館長の車で宿までお送りいただいて、あしたは少し朝寝坊ができるスケジュールなので、10時にまた迎えに来てもらうことにし、お疲れ様でした。
ふくちのちでいただいたおにぎりとから揚げを部屋に持ち込んで、寝る前にまた食べてしまったり。


 

 

 

福岡巡業 その3 九州国際大学での打ち合わせと、やってきました「ふくちのち」

10/7の土曜日。九州滞在3日目です。

本日最初のミッションは博多から電車に乗って八幡に向かうことです。なにせ九州に来たことがなかったので、位置関係と距離が全く把握できていません。

なんと一時間ほどかかり、北東に進むと理解。

八幡駅に着くと、鳥越館長が車で迎えに来てくれていました。

f:id:RaccoWikipedia:20171013065635j:plain八幡駅の南口

f:id:RaccoWikipedia:20171013235430j:plain凛々しいはしぶとさん



打ちあわせを行う九州国際大学は、八幡駅の南、1キロくらいのところにあり、隣には「JICA九州 国際協力機構 九州国際センター」がある、なかなかアカデミックな環境です。

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メールで主に打ち合わせていた宇都宮さんという先生とお会いして、名刺交換。
メールには役職などを書かれていなかったので知らなかったのですが、肩書は「現代ビジネス学部 教授」「大学事務局 局長(兼)基礎教育センター長」・・・・ってほぼボスキャラじゃないですか。 
今回の授業の担当教授であり教務部長の三輪先生とともに、10/9の午後、90分+90分の時間で講義とワークショップを行うにあたりどのような内容を希望されるかという打ち合わせです。

対象は現代ビジネス学部の1年生60人ほどで、専門的な授業はこれから。
設備的には人数分のPCをそろえることは難しく、各人のスマホが頼りになるかもしれない。
内容については、大学からは具体的な縛りなどがなかったので、海獺から「こういう風にやりたい」とメールで提案していました。詰めるところは先生方が目的とするところと、人員の協力体制など。

というのも図書館の協力が得られるかどうかが不確定で、10/9が祝日ということもあり休日出勤扱いのスタッフの協力が・・・、ということのようです。

私から提案したワークショップには、図書館の文献資料を使用させていただくことと、図書館2階のラーニングコモンズのスペースを使わせていただくことなどが盛り込まれていました。

各階案内 2F – 九州国際大学 Kyushu International University 
この日の実際の打ち合わせの段階での宇都宮先生からの回答は、教員が5名協力をするのでそれで文献探しは賄うというものでした。

私のイメージとしては、学生さんの図書館活用の経験が不明なこともあり、ある程度はブックトラックに文献があらかじめ用意されているといいなと漠然と考えていました。

宇都宮先生からは「コピペがなぜいけないか」だけでもわかってもらえれば、というテーマが出されました。

いろいろ不安になりつつも「では図書館に行きましょう」ということになり、移動。

九州国際大学 パノラマフォト 
(↑「九州法学校」という名称だったこともあり「法廷教室」があります)

図書館に着くとカウンターから素敵な女性がわざわざ私の方に来てくださいました。司書の坂田さんです。よろしくお願いします。

ラーニングコモンズに移動して、いすや机の数と配置、プロジェクターはどこに設置してどう向いて話をすればいいかなどを、宇都宮先生たちと話していると、坂田さんと二人の男性がラーコモに来てくれました。あらためてごあいさつ。図書館事務室の課長さんたちでした。
(あれ? 図書館の方たちは協力してくれるのかな?)と思いつつ坂田さんが手に持っている紙に目をやると・・・。あれは、昨日の博多工業高校で使った、出典をつける対象の一覧ではないですか!
そうなんです。近畿大学の白石さんが、「九州国際大学の司書さんは知り合いだから、連絡しておきますね」といってた司書さんが坂田さんですでにFAXで資料を送ってくださっていたという!
うひゃー。人の縁というか、親切ってすごいなーと思いつつ、それでも図書館の方の独断で動くことも難しいと思うのでその辺大丈夫なのか心配していいものかどうか。

それ以上のことは私からは何ともいうことができないので、とにかくよろしくお願いします。と重ねてお伝えして、九州国際大学を後にしました。

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さあ、ふくちのちへ出発。
再び鳥越館長の車に乗せていただき、南へ車で30分。

名刺がなくなってしまったので、ふくちのちで印刷させていただこうと、途中でイオンのダイソーに寄って名刺の用紙を購入。
そのあと、鳥越館長が良く行くというラーメン屋さんでラーメンをいただく。

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そして、着きましたよ。ふくちのち。
外観写真はいろいろな方がアップしているので、正面玄関を出た時に見える何とも言えない雄大で幻想的でもある景色を撮影しました。

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メッセンジャーでしか話したことのないスタッフの方たちとごあいさつ、館内の案内。
はじめましてのほかのスタッフさんたち。イベント当日にすいとんとかのおいしいものを作ってくれるボランティアスタッフさん(ふくちのちにはキッチンスタジオがある!)館内カフェの「としょパン」。2階のへやに、オープンストリートマップの講師である坂ノ下さん。お疲れ様でございます。

さあ、明日の打ち合わせだ。

当初予定時間では編集時間が長すぎるかもという懸念から1時間短くし、ステッカーのスペルミスを発見し(笑)、車移動と人の動きをシミュレーションし、配布物の内容と配布のタイミングをチェックし、受付から荷物の一時預かり、グループ分け、などなど詰めました。
うん大丈夫。お天気もいいみたいだし。良すぎるみたいだし。車にお水を積んでおけばなんとかなるでしょう。

博多の100円ショップで買いこんでおいたハロウィングッズを当日スタッフが身に着けることも決定。街歩きで「なんか面白いことをふくちのちがやってる」と思ってもらうことも大切。オープンストリートマップの、あるいはウィキペディアの、イベントというよりも「ふくちのちのイベント」というカラーを全面に押し出して、さあ、地図を作る?それとも百科事典を作る?というイメージでやっていきます。

館長は日向先生をどこかの駅まで迎えに行って戻ってきて、無事に日向先生も合流。夜ご飯は近くのやたら量が多いとんかつ屋さん。
壁にイカソーメンと書いてあって、イカを食べたい気持ちが募る。
そういえば、鳥越館長は、すいとんを作ってくださるスタッフさんに「らっこさんにイカを食べてもらったの?」と聞かれたそうです。フェイスブック(9/28)で「イカ食べたい」と騒いでいたのを見られていた?! はずかしい・・・。

明日頑張りましょー、と、しばしのお別れ。
日向さんと坂ノ下さんと私をそれぞれ違う宿泊先に送ってくださる鳥越館長。
「なんだか車が重たい」とおっしゃっていました。

私の宿は直方のAZというところ。
「窓を開けっぱなしにするとカメムシが入ります」という表示がありました。とさ。

福岡巡業 その2 博多工業高校でのイベント

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2日目(10/6)の昼間、福岡大学の講義を終え正門前に出ると、髙瀬さんの車がほどなく到着。ご無沙汰しております。京都のウィキペディアサミットに続いてお会いするのは2回目。

今回、髙瀬さんの独自企画が実現するまでにはいろいろ大変なことがあったそうです。司書・教員向けのワークショップということだけはぼんやりと決まっていたのですが、なにせ三連休を挟んだ日程であるため、出張に出かけてしまう方や会場が使えないなど一度は開催を諦めかけていたのかな? でもでも、まあせっかくなので私のスケジュールの空いている時間になにかということで

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このような企画を立てていただきました。
そのうえ、福岡大学から博多工業高校まで車で連れて行ってもらえるなんて!

コンビニでパンを買って、早めの到着した校内の駐車場の車の中で腹ごしらえ。

校内では、生徒さんたちが見知らぬ私に「こんにちはっ!」「失礼します!」など元気よく声をかけてくれます。とても新鮮で反応に困ってしまう。

会場は博多工業高校の図書館と電算室の予定だったのですが、講義も電算室の方で行い、途中移動がない方がいいかもしれないというわがままを聞いていただき、別館の4階へ移動。
生徒さんも数名参加もかねて手伝ってくれており、なかでもM君は「海獺を(ネット上で)知っている」というツワモノであり、いろいろ気働きが利く、自分が高校生の頃はこんなに賢かっただろうかと驚かずにはいられない動きでした。

電算室の会場は冒頭の画像のようなところ。建物は新しくないんですけど機材は最新鋭で私には使いこなせないっ。M君に助けてーを言うことがしばしば。

参加してくださった方は20名を超え、司書+教員+高校生。
帰りが遅くなるけど大丈夫?という一言も忘れませんでした。
講義の内容は、司書さんや教員の方が多いことから、小諸で使ったスライドの内容を少し修正して準備。

20171006博多工業高校 スライド
講義の流れは、県立長野図書館で8/18に行った「県庁夜大学」の流れを踏襲し、途中に動画を挟んで、それを見ながら大人たちは自己紹介を考える形式にしました。

スライド24で講義はいったん終了。ワークショップの後、ウィキペディアタウンの説明をすることにしました。

あらかじめ用意した、出典をつける対象のリストはこちら。全部で30ほど用意し、博多工業高校のスーパー司書の中野さんが文献を用意してくれていました。

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このリストを配り、簡単なマークアップの説明のプリントを配り、リストの右にあるトランプのマークを参照していただきながら、ワークショップは始まります。
途中退席しなければならない生徒さんもいるので、今回はオトナのサポートとして生徒さんと組んでもらい、15ほどのチームとなります。

既存の記事には出典がついていないところがたくさんあります。その中でも地元の人間でない私が、これには出典があったほうがいいなぁと思う箇所を優先的にピックアップしたリストです。

文献では出典が見つからなかったものや、読み返してお題としては難しそうなもののカードははねて、私は各テーブルを回ります。さあカードを引くんだ!

そうそう。アカウントが取れなかった、準備できなかったという問題には頭を悩まされました。学校からのいくつかの帯域では、アカウント作成が出来なかったり、1日6つまで作成の規制に引っかかったり、いろいろな理由でアカウントが作れないという事態。少しずつでも改善しなければなぁと痛感。

講義一時間、ワークショップ一時間という短い時間で、さあ、出典がつけられるかなというチャレンジでもあります。
私が持っているリストには、文献名まで書いてあるので適宜アドバイスをしながら。
文章そのものが間違ってるケースもちらほら。その都度アドバイスを。

そうそう。重要なことを。
髙瀨さんの目論見のひとつに「自分の名前がしっかり履歴として残る喜びを感じていただきたい」というものがありました。
生徒さんとの兼ね合いもあり、全員の、というわけにはいきませんでしたが、ウィキペディアの既存記事にたくさんの出典をつけることで履歴にそれぞれの参加者の方のお名前が残ることとなりました。

いつものように時間が足りない中、ちょっとだけ延長してもらい、最後にここまでの体験をしていただいたことで、より「ウィキペディアタウン」と呼ばれるイベントの面白さを理解しやすいかなと考え、スライドの25以降を説明しました。

めでたしめでたし、で終わり、懇親会に来られない方とはバイバイをして、スイス料理店へ。

その前に、懇親会には出られない近畿大学(福岡)の白石さんには栗のお菓子をいただきました。ありがとうございます。

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「らっこさん、今回九州国際大学にもいくのでしょう?」と聞かれました。「はい。10/9に行きます。ワークショップをやるのですが現時点で司書さんの協力が得らえるかどうか不明なので、明日の打ち合わせ次第ではワークショップの内容を変えないといけないかも」などと答えたところ「九州国際大学の司書さんは知り合いだから、連絡しておきますね」と頼もしい言葉。人の縁っていいですねぇ。

スイス料理

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はとても美味でございまして、烏龍茶も進みます。この後チーズフォンデュも。
お名前を出していいのかどうかわからないので自重しますが、素敵な女性たちに囲まれてスイス料理なんてもう天国でございます。

さてさて、髙瀨さんの車にふたたび乗せていただき、博多のホテルに戻ります。
明日の準備の合間に、半裸で栗のお菓子を食べる海獺氏の画像はございません。